2007年03月11日

ピロシキ

пирожкиはпирожокの複数形で、пирожокはпирогの指小形ですから、日本語には、もともとの語(ピローク)からはずいぶん離れた形で定着していることになります。
手元のロシア料理資料(ロシア版のもの)を見ても、ピロークの項目は充実していますが、ピロシキを別立てにしている場合はあまりないようです。ではピロークとは何か?ですが、アップルパイ、パンプキンパイ、ミートパイなど、いろいろな食材をパイで包んで焼き上げる料理は広く作られているものでしょう。ロシアでこれに相当するのがピロークです。ただし、パイ生地を使わず、パン生地を使うのです。

ピローク・ピロシキの中身は?
ロシア料理資料を見ると、ピロークの中身には多数のバリエーションがあり、要するに何でもいいようです。以下はほんの一例です。
  • キャベツとゆで卵
  • きのこ、米、玉ねぎ
  • 肉(牛または豚)と玉ねぎ
  • レバー、心臓、肺
  • 魚と米
  • チョウザメの干物
  • レバーと麦のカーシャ(粥)
  • カッテージチーズと生卵(レーズン、レモンピールまたはオレンジピール、くるみなどを入れてもよい)
  • 鶏肉、ゆで卵、米
そしてこれを小さく作ればピロシキになるわけですから、ピロシキもまた数え切れないほどの種類があることになりますが、日本で「ピロシキ」として売られているものは、街のパン屋さんだけでなく、ロシア料理店の看板を掲げているところでさえ、ひき肉とたまねぎと春雨(!)がほとんどで、多くの方がピロシキとはそういうものだと思っておられるようなのが残念です。
ロシアから来た方に教えてもらったり、ロシアの街角で食べたりしたピロシキには、キャベツときのこ、じゃがいもなど、肉なしで作られたものが多かったように思います。そういうピロシキがもうちょっと知られてほしいです。


piroshki.JPG焼くか揚げるか?
ピロークは(当たり前ですが)揚げられません。オーブンで焼きます。
ピロシキの場合、日本のパン屋さんのものは必ず油で揚げてありますが、ロシアでこれまでに出会ったものは、焼いている場合が多かったです。揚げたものもありましたので、どちらでもいいようです。揚げるのは、生地の作り方や成形に神経を使うので、家庭では焼くほうが楽です。(10年以上前ですが、集まりに持参しようと50個ほど作ったときに、油に入れたら次から次へと口が開いてしまって、こちらは泣きたくなったことがあります・・。 焼くのであれば、たとえ口が開いても特に問題なく食べられます。) あとは好みの問題ですが、私は焼いたもののほうが、さっぱりして香ばしくてよりおいしいと思います。写真は、2006年6月に、「ロシア事情B」の一環でみんなで作った、焼きピロシキです。

生地の作り方
ピロシキの生地は、「きょうはロシア料理」の通りに作って大失敗した、数少ない例の一つです(^^; やり方が悪かったのかも知れないと再挑戦したときも、同じように大失敗だったので諦めました。以下は、ベターホームの「手づくりパン」ピロシキの項に基づいています。

材料(12個分)
強力粉 250g
ドライイースト 大さじ1/2
砂糖 小さじ3と1/2
ぬるま湯 130〜140ml
塩 小さじ1/2
卵 1/2個
バター 大さじ1

作り方
1)下準備:卵は冷蔵庫から出しておく。ぬるま湯を用意する。バターを室温で柔らかくしておく。具を作っておく
2)小さ目のボールにぬるま湯を入れ、砂糖と塩を溶かし、卵を混ぜる
piroshki0.JPG
こねるのには力が要ります
3)大き目のボールに粉とドライイーストを入れてさっと混ぜ、2を加えて木べらでよく混ぜる。混ざったら手でこねる。粉っぽさがなくなり、生地がひとかたまりになって、ボールから離れるようになるまで、よくこねる
4)柔らかくしたバターを混ぜ、さらによくこねる
5)こねあがった生地を、表面がなめらかになるように丸め、オーブンの発酵機能を使って(30〜40℃)、30〜40分、生地が2.5〜3倍になるまで発酵させる(1次発酵)
6)フィンガーテストをする。指に粉をつけて生地にさしてみて、穴が戻らなければ発酵が終了しているので、手のひらで押さえてガス抜きをする
7)まな板に出し、包丁などできれいに等分する(ちぎらないこと)。表面がなめらかになるように丸め、乾いたふきんをかけて、ベンチタイムを10分とる
8)休ませた生地を手のひらで軽く押さえてから、めん棒で10センチくらいの長さのだ円形にのばし、具を包んで、しっかり合わせ目をとじる
9)形を整え、とじ目を下にして、ふきんの上に並べて、乾いたふきんをかけ、室温で約20分、二倍くらいになるまで2次発酵させる
10)200℃に熱したオーブンで10〜15分焼く

中身の作り方
以下は、ロシアの料理資料(CD-ROM)で見て、試して美味しかったものです。いろいろ作ってみたいのはやまやまですが、多すぎて試しきれないというのが正直なところです・・。

きのことお米:材料
きのこ(しいたけ、しめじ、まいたけ等) 500g
米 大さじ4
バター 大さじ4
たまねぎ 小1個
薄力粉 小さじ1
塩、こしょう

作り方
1)なべに湯を沸かし、塩少々を入れて、洗った米を入れる。しんがなくなるまでゆでてざるにあげておく
2)きのこは石づきをとってみじん切りにし、大さじ2のバターで炒めて皿にとる
3)玉ねぎはみじん切りにして大さじ2のバターで炒める。透き通ったら薄力粉を振りいれ、きつね色になるまで炒める。
4)3を少量のブイヨンまたは水でのばし、少し煮て、スメタナ程度の固さのソースを作る
5)ソースにきのこと米を加えて、塩・こしょうで調味する

チキンと卵とお米:材料
鶏もも肉 400g
米 大さじ2
バター 大さじ2
生クリーム 大さじ2
卵 1個
ナツメグ(おろす) 半分
塩、こしょう

作り方
1)鶏肉は塩こしょうしてフライパンで焼く。表面がよく焼けたらふたをして蒸し焼きにし、中まで火を通して、細かく刻む
2)なべに湯を沸かし、塩少々を入れて、洗った米を入れる。しんがなくなるまでゆでてざるにあげておく
3)卵はかたゆでにして細かく刻む。
4)1〜3をよく混ぜて、ナツメグと塩・こしょうで調味する

どちらもこの分量で大体12個分くらいです。水気があると包みにくいので、小麦粉か片栗粉を少し混ぜて固めにしてもよいでしょう。

ロシアのピロークのレシピでは、お米がよく使われています。日本のお米でいいのか疑問ではありますが、手近にあるものを使っています。ちなみに、太平洋大学では、鮭とお米のピロシキがよく出ます。事前の説明が足りなかったこともあり、「パンの中におにぎりが入っている!」と驚いた人もいました・・。


posted by Nori at 14:23| Comment(1) | TrackBack(0) | выпечка | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
Posted by 株の初心者 at 2014年02月11日 12:54
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